欧米各国 政教日記

126話 第四、英国ロンドン紀行の部 第一二六、日本の仏教

575字 約1分 2012年10月21日 公開

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 英人某問うて曰く、聞く、日本人民は大半インドの仏教を奉信すと。果たしてしかるや。政教子曰く、日本には日本の仏教あるのみ、インドの仏教あるを聞かず。英人怪しみて曰く、日本の仏教はインドの仏教にあらずや。曰く、そのはじめはインドより伝来せるも、日本に伝わりて以来千余年を経過し、その間大いに発達進化して、すでに念仏宗、法華宗のごとき、天竺にもシナにも聞かざる宗旨を日本に見るに至る。ゆえに、余はこれを日本の仏教というなり。例えば、ヤソ教はそのはじめアジアの西部に起こりしも、今日に至りては英国には英国のヤソ教あり、米国には米国のヤソ教あり、だれか英国のヤソ教を指してアジア西部のヤソ教なりというものあらんや。しかりしこうして、今日わが国に流布せるヤソ教は、西洋のヤソ教というべし。いまだ日本のヤソ教というべからず。なんとなれば、米国より伝来せるヤソ教は米国のヤソ教を模写せるものにして、その教義、儀式、教会の組織等、みな米国にあるものと同一なるのみならず、日本の教会はたいていみな米国教会の付属支会にして、あるいはかの国の伝教師をいただき、あるいはかの人民の扶助金を仰ぐものなり。また、ローマ宗のごときはフランス国ローマ宗の支会にして、ギリシア宗のごときはロシア国ギリシア宗の出張なり。ゆえに、日本には日本の仏教あり、いまだ日本のヤソ教なしというべし。

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