夾竹桃の家の女

中島 敦 完結 全1話 3,724字 約7分 2003年8月1日 更新

午後。風がすつかり呼吸を停めた。 薄く空一面を蔽うた雲の下で、空気は水分に飽和して重く淀んでゐる。暑い。全く、どう逃れようもなく暑い。 蒸風呂にはひり過ぎた様なけだるさに、一歩一歩重い足を引摺るやうにして、私は歩いて行く。足が重いのは、一週間ばかり寝付いたデング熱がまだ治り切らな…
最初から読む

これは青空文庫の作品です。著作権の切れた作品を、 読みやすさを確かめるために置いています。 図書カードを見る

底本: 花の名随筆8 八月の花(作品社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

この読みやすさで、あなたの小説も

目次

最初から読む

この作品の更新のフィード この作品について知らせる

1冊にして持ち出す(EPUB) 印刷用の1枚

感想を書く この先には、まだ読んでいない話の中身が書かれていることがあります。