山のことぶれ

折口 信夫 完結 全1話 4,581字 約9分 2004年1月11日 更新

一 山を訪れる人々 明ければ、去年の正月である。初春の月半ばは、信濃・三河の境山のひどい寒村のあちこちに、過したことであつた。幾すぢかの谿を行きつめた山の入りから、更に、うなじを反らして見あげる様な、岨の鼻などに、さう言ふ村々はあつた。殊に山陽の丘根の裾を占めて散らばつた、三河側…
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初出 — 「改造 第九巻第一号」1927(昭和2)年1月

底本: 折口信夫全集 2(中央公論社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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