妖怪玄談

44話 第四段 コックリの原因を論ず 第四四節

543字 約1分 2010年9月15日 公開

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 前来論述するところのコックリの原因事情を総括するに、第一に、コックリの装置すでに動揺、回転しやすき組み立てを有するの事情あり。第二に、その回転しやすき装置の、また動揺しやすき手に接するをもって、二者相助けてますます動揺、回転せんとするの事情あり。第三に、意向および信仰の影響によりて、知らず識らずこれに回転運動を与うるの事情、およびこれを助くる他の事情あり。その表、左のごとし。

    ┌第一項(外界の事情、すなわちコックリの装置)

    │第二項(内外両界中間の事情、すなわち手と装置との間に起こる事情)

原因事情┤      ┌予期意向

    │   ┌内因┤

    └第三項┤  └不覚筋動

        └外情(内因を助くる事情)

 この種々の事情互いに相助けて、現にコックリの回転を見、また、その体の回転およびその足の上下によりて、吉凶禍福、過去未来のことを告ぐるに至るなり。しかれども、これあえて鬼神の所為にあらず、狐狸の()るにあらず、電気作用にもあらず、有意作用にもあらず、別に道理上証明すべき種々の事情ありて、無意自然に回転、上下するに至るなり。しかるに世人往々、コックリは妖怪の一種にして、道理をもって証明すべからざるものとなすがごときは、余があえてとらざるところなり。

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