仏教人生読本

1話 第二二課 敵、味方 一

383字 約1分 2013年12月31日 公開

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 敵が相手側にばかりあるかと思えば自分の中にもあります。自分の中にある敵を「反省」といいます。

「反省」が出て来るということは辛いものです。自分が二派に分れてその一方が今まで味方だとばかり思っていた一方の自分をたちまち衣を奪って追い散らすのですから、そして新しく起った自分の中の敵が勝鬨(かちどき)を挙げるのですから、こんな苦々しい事はありません。

 しかし、この苦々しさを身内で繰返して置くときは、外の本当の敵に向ったとき、もはや演習済みですから、大変楽です。その敵対処置を知っていてぴしぴしと節に当った処置が出来るのですから、反省の深刻なのは懺悔(さんげ)です。真理の前に、真理ならぬ自分の部分を責め捨て責め捨てして遂に真理に沿う自分にします。ただ懺悔の一法だけで道に達することも出来るのです。懺悔ということは決して弱いものには出来ません。よほど自己完成欲の強いものでなくては出来ません。

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