37話 ダンテ・ゲブリエル・ロセッティ 春の貢
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草うるはしき岸の上に、いと美はしき君が面、
われは横へ、その髮を二つにわけてひろぐれば、
うら若草のはつ花も、はな白みてや、黄金なす
みぐしの間のこゝかしこ、面映げにも覗くらむ。
去年とやいはむ今年とや年の境もみえわかぬ
けふのこの日や「春」の足、半たゆたひ、小李の
葉もなき花の白妙は雪間がくれに迷はしく、
「春」住む庭の四阿屋に風の通路ひらけたり。
されど卯月の日の光、けふぞ谷間に照りわたる。
仰ぎて眼閉ぢ給へ、いざくちづけむ君が面、
水枝小枝にみちわたる「春」をまなびて、わが戀よ、
温かき喉、熱き口、ふれさせたまへ、けふこそは、
契もかたきみやづかへ、戀の日なれや。冷かに
つめたき人は永久のやらはれ人と貶し憎まむ。