恩を返す話

菊池 寛 完結 全1話 9,018字 約18分 2000年1月26日 更新

寛永十四年の夏は、九州一円に近年にない旱炎な日が続いた。その上にまた、夏が終りに近づいた頃、来る日も来る日も、西の空に落つる夕日が真紅の色に燃え立って、人心に不安な期待を、植えつけた。 九月に入ると、肥州温泉ヶ嶽が、数日にわたって鳴動した。頂上の噴火口に投げ込まれた切支丹宗徒の怨…
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底本: 菊池寛 短篇と戯曲(文芸春秋) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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