文字禍

中島 敦 完結 全1話 6,454字 約13分 1997年11月17日 更新

文字の霊などというものが、一体、あるものか、どうか。 アッシリヤ人は無数の精霊を知っている。夜、闇の中を跳梁するリル、その雌のリリツ、疫病をふり撒くナムタル、死者の霊エティンム、誘拐者ラバス等、数知れぬ悪霊共がアッシリヤの空に充ち満ちている。しかし、文字の精霊については、まだ誰も…
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初出 — 「文学界」(「古譚」の題で)1942(昭和17)年2月

底本: ちくま日本文学全集 中島敦(ちくま文庫、筑摩書房) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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