炭坑長屋物語

3話 十号の七

202字 約1分 2016年4月17日 公開

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親父はハッパ場の小頭

子供が大ぜいで、何時でも酒ばかり飲んでいた

或る日針金貸してくれって来たから

たぶん煙突でも吊るに必要なのだと思って貸してやったら

山へ兎ワナかけて、兎を捕ってきては酒の肴にした

借りた針金は忘れてしまったのか

俺達は兎はウマイ話ばかり聞かされていた

それでもお正月には糯米(もちごめ)一俵引いて来た

引いて来たはいいが

それからこっち野菜も米も買われない日が

一週間も二週間も続いた

そして毎日餅ばかり噛っていた。

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