31話 てんのうの おつかい
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一休さんは やましろのくに(いまの、きょうとふ)たまぎむら と いう ところに、しゅうおんあん と いう 小さな いおりを たててもらって すんで いました。京都の 町の ちかくです。
すると ぶんめい六年(一四七八年)二がつ二十二日の ことでした。あまがさきの こうとくじ と いう おてらの じゅうしょくの じゅうちゅう と いう おしょうさんが ごつちみかどてんのうの つかいと して、この しょうおんあんに きました。
一休さんに、大とくじの じゅうしょくに なって もらいたいと いう つかいでした。
「はい、てんのうの いいつけと あれば、おうけいたしたく おもいますが、一つ おねがいが あります。わたしは くさぶきの 小さな いおりに すむことを たのしみに して います。大とくじの じゅうしょくに なっても、つねづねは この いおりに すむことを おゆるしくだされば おうけ いたします。」
てんのうの めいれいと あれば、うけない わけには いきませんが、そんな 大きな てらに すんで、えらい ひとと あったり、つきあったり するのは、一休さんの こころと はんする ことです。
「しょうち して います。いま 大とくじの じゅうしょくに なるような とくの たかい かたは、あなたの ほかにありません。」
「もったいない ことです。」
大とくじの じゅうしょくに なってからも 一休さんは おししょうさまの かそうさまが、やはり 大とくじの じゅうしょくで ありながら、びわこの そばの 小さな いおりに すんで いたように、いつまでも この たまぎむらの いおりに すみ、おおやけの ことが あるときだけ、大とくじに いくことに して いました。
そして 一休さんは、日本一 とくの たかい おしょうさんと して、ひとびとに したわれながら、八十八さいのとし、ついに、たまぎむらの 土となりました。
(おわり)