立山の亡者宿

田中 貢太郎 完結 全1話 7,116字 約14分 2003年8月14日 更新

一 小八はやっと目ざした宿屋へ着いた。主翁と婢が出て来てこの壮い旅人を愛想よく迎えた。婢は裏山から引いた筧の水を汲んで来てそれを足盥に入れ、旅人の草鞋擦のした蒼白い足を洗ってやった。 青葉に黒味の強くなる比のことで日中は暑かったが、立山の麓になったこの宿屋では陽が入ると涼しすぎる…
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底本: 日本の怪談(二)(河出文庫、河出書房新社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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