15話 9 ロボット小ぞう
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おそろしい手紙を読んだ木村さんは、すぐに、けいさつや、明智たんていに電話をかけて、二十めんそうがやって来たら、つかまえる手はずをととのえました。
昼間から、五人のけいじと、明智たんてい・小林くん・ポケット小ぞうたちが、こっそりやって来て、ほうせきを守るために、それぞれの持ち場につきました。
さて、その夜のことです。
たけしくんときみ子ちゃんは、書生にまもられて、しんしつにとじこもっていましたが、はとどけいが、「ポッ、ポッ、ポッ」と、九時をうったときです。
「コツ、コツ、コツ」
だれかが、ドアをたたくのです。「だれっ」と聞いても、なにも答えません。そして、また、コツ、コツ、コツと、たたくのです。
たけしくんは、そっとドアに近づくと、いきなり、ぱっとあけました。
すると、ドアの外に、へんなやつが立っていたのです。ロボット小ぞうです。昼間、手紙を持ってきた、あの、へんな子どもです。
「あっ、きみは、さっきの子どもだな。なにしに来たんだっ」
たけしくんが、ゆうきを出して、どなりつけました。すると、
「へへへへ……」
ロボット小ぞうは、へんな声でわらいました。そして、ろうかを、とことこと向こうへ歩いていくのです。
「待てっ」
たけしくんは、そのあとを追いかけました。書生たちも、いっしょになって追いかけました。
「みんな、来てください。へんなやつがいます。二十めんそうの使っている、子どものロボットがいるんです」
と、たけしくんがさけびました。
その声を聞くと、けいじたちが、かけつけてきました。
ロボット小ぞうは、そんなに早く走れないと見えて、からだをまっすぐにして、あいかわらず、とことこ歩いているものですから、たちまち、けいじたちにつかまってしまいました。――このへんな子どもは、はたして、人形だったのでしょうか。
さて、ちょうど、そのさわぎのさいちゅうに、まっ暗な木村さんのしょさいでは、おそろしいことが起こっていました。
からだにぴったりついた、黒いシャツとズボンを着けた黒ふくめんの男が、金庫の前にしゃがんで、なにかしているのです。
みんなの注意を、ロボット小ぞうのほうに集めておいて、その間に、ほうせきをぬすみ出そうというのでしょう。この、黒ふくめんの男は、むろん二十めんそうなのです。
二十めんそうは、金庫やぶりの名人ですから、どんなげんじゅうな金庫でも、わけなく開くことができるのです。
カチッという音がして、金庫のとびらが開きました。そのときです。二十めんそうの口から、「わあっ」という、おどろきのさけび声がとび出しました。そして、二十めんそうは、いきなり、にげ出そうとしました。
これは、いったい、どうしたわけでしょう。
金庫の中に、なにがはいっていたのでしょう。
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