13話 消閑雜詩 故園晩秋の歌
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ふる里のふりたる家のあはれなる秋のまがきは人ありてむかし植ゑにししらぎくのさかりすぎたりあれまさる桑のはたけは人ゆかぬ畦のかたみち釣鐘の花かれにけり
古井戸の石だたみには人しらぬ鷄頭の花うつぶせにたふれさくなりひとりただ園をめぐりてとほくゆく雲をねぎらひうつつなる秋の胡蝶をあはれみてわがたたづめば山ちかみくる日はやし
反歌
ふるさとのふりたる家の庭にして晝なく蟲をきけばかそけし
州橋畔愁夜曲
月いでて
水に映れば
篷船に
誰家の子ぞ
笛を吹く
ひよろ ひよろ。
遊子ひとり
橋に彳み
涼かぜに
帽を脱ぎ
うす雲や
思ひ はろばろ。