洋灯はくらいか明るいか

室生 犀星 完結 全1話 3,053字 約6分 2013年1月24日 更新

新橋駅に降りた私はちいさな風呂敷包と、一本のさくらの洋杖を持つたきりであつた。風呂敷包のなかには書きためた詩と、あたらしい原稿紙の幾帖かがあるきり、外に荷物なぞはなく、ぶらりと歩廊に出たときに眼にはいつたものは、煤と埃でよごれた煉瓦の色だつた。そのため構内はうすぐらく、東京に着い…
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底本: 日本の名随筆73 火(作品社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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