私の書に就ての追憶

岡本 かの子 完結 全1話 2,329字 約5分 2001年9月20日 更新

東京の西郊に私の実家が在つた。母屋の東側の庭にある大銀杏の根方を飛石づたひに廻つて行くと私の居室である。四畳半の茶室風の間が二つ連なつて、一つには私の養育母がゐた。彼女はもう五十を越してゐたが、宮仕へをした女だけあつて挙措が折目正しく、また相当なインテリでもあつて、日本古典の書物…
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底本: 日本の名随筆64 書(作品社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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