古事記 02 校註 古事記

2話 古事記 上つ卷 序并はせたり 〔天地のはじめ〕

725字 約1分 2013年7月15日 公開

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 天地(あめつち)初發(はじめ)の時、高天(たかま)(はら)に成りませる神の(みな)は、(あめ)御中主(みなかぬし)の神一。次に高御産巣日(たかみむすび)の神。次に神産巣日(かむむすび)の神二。この三柱(みはしら)の神は、みな獨神(ひとりがみ)三に成りまして、(みみ)を隱したまひき四。

 次に國(わか)く、()かべる(あぶら)の如くして水母(くらげ)なす(ただよ)へる時に、葦牙(あしかび)五のごと()(あが)る物に因りて成りませる神の名は、宇摩志阿斯訶備比古遲(うましあしかびひこぢ)の神六。次に(あめ)常立(とこたち)の神七。この二柱(ふたはしら)の神もみな獨神(ひとりがみ)に成りまして、(みみ)を隱したまひき。

上の(くだり)、五柱の神は(こと)(あま)(かみ)

 次に成りませる神の名は、國の常立(とこたち)の神。次に豐雲野(とよくもの)の神八。この二柱の神も、獨神に成りまして、身を隱したまひき。次に成りませる神の名は、宇比地邇(うひぢに)の神。次に妹須比智邇(いもすひぢに)の神。次に角杙(つのぐひ)の神。次に妹活杙(いもいくぐひ)の神二柱。次に意富斗能地(おほとのぢ)の神。次に妹大斗乃辨(いもおほとのべ)の神。次に於母陀琉(おもだる)の神。次に(いも)阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神九。次に伊耶那岐(いざなぎ)の神。次に(いも)伊耶那美(いざなみ)の神一〇。

上の件、國の常立の神より(しも)伊耶那美(いざなみ)の神より(さき)を、并はせて神世(かみよ)七代(ななよ)とまをす。上の二柱は、獨神おのもおのも一代とまをす。次に雙びます十神はおのもおのも二神を合はせて一代とまをす。

一 中心、中央の思想の神格表現。空間の表示であるから活動を傳えない。

二 以上二神、生成の思想の神格表現。事物の存在を「生む」ことによつて説明する日本神話にあつて原動力である。タカミは高大、カムは神祕神聖の意の形容語。この二神の活動は、多く傳えられる。

三 對立でない存在。

四 天地の間に溶合した。

五 葦の芽。十分に春になつたことを感じている。

六 葦牙の神格化。神名は男性である。

七 天の確立を意味する神名。

八 名義不明。以下神名によつて、土地の成立、動植物の出現、整備等を表現するらしい。

九 驚きを表現する神名。

一〇 以上二神、誘い出す意味の表現。

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