欧米各国 政教日記

92話 第三、英国地方紀行の部 第九二、クエーカー宗

475字 約1分 2012年10月21日 公開

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 非国教宗中、クエーカーと称する一派あり。その儀式・礼拝全く他の宗派に異なりて、寺院または礼拝堂を設けず。いずれの所なりとも、同派の信徒の相会する席を定め、これを同朋集会所と称す。その席には礼壇を設けず、楽器を置かず、説教座もなく、ただ数脚の椅子排列するのみ。ゆえに、日曜には同朋相会するも、別に説教者なく、牧師なく、歌を誦せず、楽を奏せず、各自その意に任じて、祈請せんと欲するものはひざまずきて祈請し、演説せんと欲するものはたちて演説し、一時間ないし一時間半にして散会す。散会の前にはおよそ五分間、一同首を垂れ沈思黙座す。これ、その宗の主義、外形上の装飾・礼式はすべて無用に属し、内心の信仰ひとり必要なりと立つればなり。しかしてその沈思黙座するは、心鏡明らかなれば、その面に神を見ると信ずるによる。ゆえに、神を外に見んとするは迷いなり、よろしく内にみるべしという。この宗に限り、人生まるるも洗礼を行わず、祭日あるも酒とパンを供養せず。けだし礼式の簡略なる、この宗をもって第一とす。かつ、道徳品行の点にいたりても、この宗の信徒をもって第一とすという。

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