杯

森 鴎外 完結 全1話 2,529字 約5分 2000年8月9日 更新

温泉宿から皷が滝へ登って行く途中に、清冽な泉が湧き出ている。 水は井桁の上に凸面をなして、盛り上げたようになって、余ったのは四方へ流れ落ちるのである。 青い美しい苔が井桁の外を掩うている。 夏の朝である。 泉を繞る木々の梢には、今まで立ち籠めていた靄が、まだちぎれちぎれになって残…
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これは青空文庫の作品です。著作権の切れた作品を、 読みやすさを確かめるために置いています。 図書カードを見る

初出 — 「中央公論」1910(明治43)年1月

底本: 山椒大夫・高瀬舟(新潮文庫、新潮社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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