琴の音

樋口 一葉 完結 全1話 3,042字 約6分 2007年9月8日 更新

(上) 空に月日のかはる光りなく、春さく花のゝどけさは浮世万人おなじかるべきを、梢のあらし此処にばかり騒ぐか、あはれ罪なき身ひとつを枝葉ちりちりの不運に、むごや十四年が春秋を雨にうたれ風にふかれ、わづかに残る玉の緒の我れとくやしき境界にたゞよふ子あり。 母は此子が四つの歳、みづか…
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初出 — 「文學界 第十二號」文學界雜誌社、1893(明治26)年12月30日

底本: 新日本古典文学大系 明治編 24 樋口一葉集(岩波書店) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

この作品には別の底本もあります — 文學界 第十二號

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