老年

芥川 竜之介 完結 全1話 3,582字 約7分 1998年2月21日 更新

橋場の玉川軒と云う茶式料理屋で、一中節の順講があった。 朝からどんより曇っていたが、午ごろにはとうとう雪になって、あかりがつく時分にはもう、庭の松に張ってある雪よけの縄がたるむほどつもっていた。けれども、硝子戸と障子とで、二重にしめきった部屋の中は、火鉢のほてりで、のぼせるくらい…
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初出 — 「新思潮」1914(大正3)年5月

底本: 芥川龍之介全集1(ちくま文庫、筑摩書房) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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