ノベリズ
『春と修羅』
178字 約1分 2000年10月4日 公開
雲はたよりないカルボン酸
さくらは咲いて日にひかり
また風が来てくさを吹けば
截られたたらの木もふるふ
さつきはすなつちに廐肥(きうひ)をまぶし
(いま青ガラスの模型の底になつてゐる)
ひばりのダムダム弾(だん)がいきなりそらに飛びだせば
風は青い喪神をふき
黄金の草 ゆするゆする
さくらが日に光るのはゐなか風(ふう)だ
(一九二二、五、一二)
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