聴雨

織田 作之助 完結 全1話 1.2万字 約25分 1998年8月5日 更新

午後から少し風が出て来た。床の間の掛軸がコツンコツンと鳴る。襟首が急に寒い。雨戸を閉めに立つと、池の面がやや鳥肌立つて、冬の雨であつた。火鉢に火をいれさせて、左の手をその上にかざし、右の方は懐手のまま、すこし反り身になつてゐると、 「火鉢にあたるやうな暢気な対局やおまへん。」とい…
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底本: 現代日本文學大系 70 武田麟太郎・島木健作・織田作之助・檀一雄集(筑摩書房) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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