木の都

織田 作之助 完結 全1話 8,987字 約18分 1999年10月2日 更新

大阪は木のない都だといはれてゐるが、しかし私の幼時の記憶は不思議に木と結びついてゐる。 それは生国魂神社の境内の、巳さんが棲んでゐるといはれて怖くて近寄れなかつた樟の老木であつたり、北向八幡の境内の蓮池に落つた時に濡れた着物を干した銀杏の木であつたり、中寺町のお寺の境内の蝉の色を…
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底本: 現代文学大系 44 武田麟太郎・島木健作・織田作之助集(筑摩書房) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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