火山の話

4話 二、火山のあらまし(3)

811字 約2分 2012年4月14日 公開

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 わが(くに)陸上(りくじよう)火山(かざん)巡見(じゆんけん)するに(あた)つてどうしても(はぶ)くことの出來(でき)ないのは、富士山(ふじさん)(たか)三千七百七十八米(さんぜんしちひやくしちじゆうはちめーとる))であらう。この(やま)琵琶湖(びはこ)(とも)一夜(いちや)にして出來(でき)たなどといふのは、科學(かがく)()らなかつた(ひと)のこじつけであらうが、富士(ふじ)(わか)火山(かざん)であることには間違(まちが)ひはない。(ふる)くは貞觀年間(じようかんねんかん)(ちか)くは寶永四年(ほうえいよねん)にも噴火(ふんか)して、火口(かこう)下手(しもて)堆積(たいせき)した噴出物(ふんしゆつぶつ)寶永山(ほうえいざん)形作(かたちづく)つた。(すなは)成長期(せいちようき)にあつた少女時代(しようじよじだい)富士(ふじ)一人(ひとり)子持(こも)ちになつたわけである。やがて(おほ)くの子供(こども)()複式火山(ふくしきかざん)(かたち)ともなり、(つひ)には現在(げんざい)箱根山(はこねやま)状態(じようたい)になる(とき)()るであらう。

 (みぎ)(ほか)日本(につぽん)近海(きんかい)(おい)ては、時々(とき/″\)海底(かいてい)噴火(ふんか)(みと)めることがある。伊豆南方(いづなんぽう)洋底(ようてい)航海中(こうかいちゆう)船舶(せんぱく)水柱(みづばしら)望見(ぼうけん)し、(あるひ)鳴動(めいどう)(ともな)つて黒煙(くろけむり)のあがるのを()ることもあり、附近(ふきん)海面(かいめん)輕石(かるいし)(うか)んでゐるのに出會(であ)ふこともある。大正十三年(たいしようじゆうさんねん)琉球諸島(りゆうきゆうしよとう)(うち)西表島北方(いりむてとうほつぽう)(おい)ても同樣(どうよう)現象(げんしよう)實見(じつけん)したことがあつた。

 以上(いじよう)(とほ)り、われ/\は内外(ないがい)活火山(かつかざん)をざつと巡見(じゆんけん)した。その(たがひ)位置(いち)辿(たど)つてみると(ひと)つの線上(せんじよう)(なら)んでゐるようにも()え、(あるひ)(がん)行列(ぎようれつ)()るようなふうに(なら)んでゐる場合(ばあひ)見受(みう)けられる。かういふ(みやく)所謂(いはゆる)火山脈(かざんみやく)であつて、(もつと)著名(ちよめい)火山脈(かざんみやく)太平洋(たいへいよう)周圍(しゆうい)(よこ)たはつてゐる次第(しだい)である。かくして()(とき)火山(かざん)火熱(かねつ)原因(げんいん)(あるひ)言葉(ことば)()へていへば、火山(かざん)から流出(りゆうしゆつ)する鎔岩(ようがん)前身(ぜんしん)たる岩漿(がんしよう)地下(ちか)貯藏(ちよぞう)せられてゐる場所(ばしよ)は、(けつ)して(ふか)いものではなく、地表下(ちひようか)一二里(いちにり)(あるひ)(ふか)くて五六里以内(ごろくりいない)(へん)らしく想像(そう/″\)せられる。(ふたゝ)火山脈(かざんみやく)辿(たど)つてみると、それが地震(ぢしん)(おこ)(すぢ)(すなは)地震帶(ぢしんたい)一致(いつち)し、(あるひ)(あひ)竝行(へいこう)してゐる場合(ばあひ)(おほ)(みと)められる。(しか)しながら火山脈(かざんみやく)(ともな)つてゐない地震帶(ぢしんたい)多數(たすう)あることを(わす)れてはならない。元來(がんらい)地震(ぢしん)地層(ちそう)(やぶ)()(すなは)斷層線(だんそうせん)沿()うて(おこ)るものが多數(たすう)であり、さうして地下(ちか)岩漿(がんしよう)(みぎ)()()沿()うて進出(しんしゆつ)することは、(もつと)もあり()べきことであるから、(みぎ)のように火山脈(かざんみやく)地震帶(ぢしんたい)關係(かんけい)(しよう)じたのであらう。

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