烏帽子岳の頂上

窪田 空穂 完結 全1話 7,436字 約15分 2020年6月8日 更新

眼が覚めると一しょに、私はテントから這い出した。着ものは夜も昼も一つものである。着がえといえば、靴下を脱いで、甲掛足袋と草鞋とを穿くだけであった。 昨日、朝から夕方まで、殆ど四つ這いになり通してこの烏帽子岳の乗越まで登った、その疲れはほぼぬけてしまっていた。寝しなには、「眠れるか…
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初出 — 「早稻田文學 第二百三號」早稻田文學社、1922(大正11)年10月1日

底本: 紀行とエッセーで読む 作家の山旅(ヤマケイ文庫、山と溪谷社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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