恩讐の彼方に

菊池 寛 完結 全3話 2.3万字 約46分 1999年2月1日 更新

一 市九郎は、主人の切り込んで来る太刀を受け損じて、左の頬から顎へかけて、微傷ではあるが、一太刀受けた。自分の罪を――たとえ向うから挑まれたとはいえ、主人の寵妾と非道な恋をしたという、自分の致命的な罪を、意識している市九郎は、主人の振り上げた太刀を、必至な刑罰として、たとえその切…
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底本: 菊池寛 短篇と戯曲(文芸春秋) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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