舞踏会

芥川 竜之介 完結 全1話 5,125字 約10分 1998年3月24日 更新

一 明治十九年十一月三日の夜であつた。当時十七歳だつた――家の令嬢明子は、頭の禿げた父親と一しよに、今夜の舞踏会が催さるべき鹿鳴館の階段を上つて行つた。明い瓦斯の光に照らされた、幅の広い階段の両側には、殆人工に近い大輪の菊の花が、三重の籬を造つてゐた。菊は一番奥のがうす紅、中程の…
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初出 — 「新潮」1920(大正9)年1月

底本: 現代日本文学大系 43 芥川龍之介集(筑摩書房) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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