閑日月

正宗 白鳥 完結 全1話 3,628字 約7分 2025年3月3日 更新

北も南も二階建の大きな家に遮られてゐるが、それでも隙間を漏れて、細い光が障子の隅にさしてゐる。小春日和にこの谷底のやうな部屋も温かくて、火鉢の炭火も消えかかつたまゝ忘れられてゐた。山地佐太郎は中古の括枕に長く髮の伸びた頭を乘せて仰向けに寢てゐること既に二三時間。目は開いてゐるが、…
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初出 — 「中央公論 第二十三巻第十二号」1908(明治41)年12月1日

底本: 正宗白鳥全集第一卷(福武書店) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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