こころ

夏目 漱石 完結 全110話 16.1万字 約5時間21分 1999年7月31日 更新

私はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。これは世間を憚かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。筆を執っても心持は同じ事である。よそよそしい頭文字などはと…
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初出 — 「朝日新聞」1914(大正3)年4~8月

底本: こころ(集英社文庫、集英社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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