一休さん

16話 とりの もんどう

518字 約1分 2021年6月25日 公開

読み方を変える
字の大きさ
行の間隔
1行の長さ
書体
配色
組み方

 この もんどうだけで ごちそうが おわりました。

 三にんで えんがわに でて にわを ながめて いると、ひとりの こどもが ちょこちょこと めの まえに でてきました。

 その こどもは みぎてに ()とりを いちわ にぎって いました。それを みた じくさいさんは、そしらぬ ふりで、一休(いっきゅう)さんに はなしかけました。

「しゅうけんさん、あの ()どもの ()に にぎられている ()とりは、しんで いますか、いきて いますか?」

 一休(いっきゅう)さんは にこにこして、すーっと たちあがりました。そして、さっき じくさいさんの めしつかいが したように へやの さかいの しきいを またいで、

「じくさいさん、わたしは へやを でますか、もどりますか?」

 と、いいました。

 それをみた じくさいさんは、わらいながら、

「わたしの まけです。」

 と、いって おじぎを しました。

 これも さっきの もんどうと おんなじことで、一休(いっきゅう)さんが ()どもの ()に にぎられた ()とりを、

「いきて いる。」

 と、いえば、にぎりころす つもり、

「しんで いる。」

 と、いえば、

「ほれ、この とおり いきて いる。」

 と、いきた まま だして みせる つもりに ちがいないのです。

目次に戻る

目次