藤の実

寺田 寅彦 完結 全1話 2,795字 約6分 1999年11月24日 更新

昭和七年十二月十三日の夕方帰宅して、居間の机の前へすわると同時に、ぴしりという音がして何か座右の障子にぶつかったものがある。子供がいたずらに小石でも投げたかと思ったが、そうではなくて、それは庭の藤棚の藤豆がはねてその実の一つが飛んで来たのであった。宅のものの話によると、きょうの午…
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初出 — 「鉄塔」1933(昭和8)年2月

底本: 寺田寅彦随筆集 第四巻(岩波文庫、岩波書店) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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