からすうりの花と蛾

寺田 寅彦 完結 全1話 8,770字 約18分 1999年11月24日 更新

ことしは庭のからすうりがずいぶん勢いよく繁殖した。中庭の四つ目垣のばらにからみ、それからさらにつるを延ばして手近なさんごの木を侵略し、いつのまにかとうとう樹冠の全部を占領した。それでも飽き足らずに今度は垣の反対側のかえでまでも触手をのばしてわたりをつけた。そうしてそのつるの端は茂…
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初出 — 「中央公論」1932(昭和7)年10月

底本: 寺田寅彦随筆集 第三巻(岩波文庫、岩波書店) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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