かいじん二十めんそう

3話

1,411字 約3分 2016年5月31日 公開

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 二十めんそうは、石村さんのえを、ぜんぶにせものととりかえて、ぬすんでいってしまいました。

 そこにいた六人のけいじと、小林くんと少年たんていだんいん六人がまもっていたのですが、それが、みんな、二十めんそうの子分のへんそうしたにせものだったのです。

 ほんとうにおどろきました。

 どろぼうたちにばんをさせたのですから、ぬすまれるのはあたりまえです。

 小林くんまでにせものだったのです。

 では、本ものの小林くんは、どうしたのでしょうか。小林くんは、二十めんそうのために、ひどいめにあっていたのです。

 石村さんは、この話のはじめに、小林くんにでんわをかけましたね。

 そのでんわを、石村さんの家にしのびこんでいた、二十めんそうの子分がきいてしまったのです。

 小林くんは、石村さんからでんわがあると、くわしい話をきくために、じどうしゃをよびました。

 小林くんが、じどうしゃにのろうとしたとき、うしろから、ひとりの男がのってきました。

 その男は、小林くんをたおして、さるぐつわをはめ、手足をしばってしまいました。

 この男とうんてん手は、二十めんそうの子分だったのです。

 こうして、小林くんは、つれていかれたのでした。

 そして、じどうしゃがとまったところは、はらっぱの中の、おかしな家の前でした。

 そこは、おばけやしきの見せもの()やです。

 その中には、きみのわるいゆうれいや、おもしろいおばけや、いろいろなものばかりがならんでいるのです。

 手足をしばられた小林くんは、ふたりのわるものにだきかかえられて、おばけやしきのおくの方へつれこまれました。

 竹やぶの中のほそい道をすすんでいきました。

 すると、とつぜん、すごいかいぶつがあらわれました。

 大きさは、二メートルもあり、くびが、じめんからにゅうと出ているのです。

 それは、ゴリラのようでもあり、ライオンのようでもあり、人間のわるもののようでもありました。

 それは、大きな、おそろしいかおでした。

 ふたりのわるものは、ぼうぼうと、草のはえたじめんに、小林くんをほうり出しました。

 すると、竹やぶの中から、おうごんかめんをつけた二十めんそうが、ぬうっとあらわれました。

「わっはははは……、小林か、しばらくだったなあ。きみをこうしておいて、石村のえを、ぜんぶちょうだいすることにしたよ」

 小林くんは、くやしいけれども、しばられているので、なにもできません。

「今ごろは、きみとそっくりな少年と、少年たんていだんいんが六人、けいじが六人、石村の家をまもっているわけだ。

 それがみんなにせもので、おれの子分というわけだ。

 わっはははは。

 二十めんそうのちえは、こんなもんだ。

 あけちが東京にいないのが、ざんねんだよ」

といいました。

「おれは、あけちのにせものだって、ちゃんと作るからね。

 ところで、きみは、すこし、このかいぶつの中で、おとなしくしているんだ。

 このおばけやしきは、じつはおれのものなのでね。

 めずらしいものがたくさんあるよ。きみにも、あとで見せてやるよ。はっははは」

 ああ、大どろぼうが、おばけやしきをもっているなんて。

 かいぶつのうしろにまわると、ちょっと見たのではわからない入口がついていました。ふたりの子分は、それをあけ、中に小林くんをほうりこんでしまいました。

 これから、ポケット()ぞうが小林くんを見つけるのです。

 そして、二十めんそうとのおそろしいたたかいがはじまるのです。

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