ノベリズ
書いて、読む
梶井 基次郎 完結 全1話 6,757字 約14分 1998年10月13日 更新
一 喬は彼の部屋の窓から寝静まった通りに凝視っていた。起きている窓はなく、深夜の静けさは暈となって街燈のぐるりに集まっていた。固い音が時どきするのは突き当っていく黄金虫の音でもあるらしかった。 そこは入り込んだ町で、昼間でも人通りは少なく、魚の腹綿や鼠の死骸は幾日も位置を動かなか…
これは青空文庫の作品です。著作権の切れた作品を、 読みやすさを確かめるために置いています。 図書カードを見る
初出 — 「青空」青空社、1926(大正15)年8月号
底本: 檸檬・ある心の風景 他二十編(旺文社文庫、旺文社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。
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