文語詩稿 五十篇

34話 雪の宿

208字 約1分 2002年5月29日 公開

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ぬさをかざして山つ祇、   舞ふはぶらいの町の書記、

うなじはかなく瓶(へい)とるは、  峡には一のうためなり。

をさけびたけり足ぶみて、  をどりめぐれるすがたゆゑ、

老いし博士(はくし)や郡長(こほりおさ)、     やゝ凄涼のおもひなり。

月や出でにし雪青み、    をちこち犬の吠ゆるころ、

舞ひを納めてひれふしつ、  罪乞ふさまにみじろがず。

あなや否とよ立てきみと、  博士が云へばたちまちに、

けりはねあがり山つ祇、   をみなをとりて消えうせぬ。

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