おばけの正体

15話 おばけの正体 第一五項 鬼火の正体

276字 約1分 2016年6月5日 公開

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 これに類したる話であるが、四、五年前、北海道札幌発行の『北門(ほくもん)新報』に鬼火探検談が掲げてあった。その大略を申さば、ある地方にて山腹に怪火が現れて、深夜衆人の目に入り、いかにも不思議なれば、鬼火であるか天狗火であるかの風評であったが、これを探検せんとて出かけたる壮士連は、だんだん近づきて木陰より山腹をうかがえば、その火は周囲三尺くらいの焚火(たきび)らしく見ゆるほどに、なにものならんと抜き足差し足にていよいよ近寄って見れば、こはいかに、乞食体(こじきてい)の老人が(こも)をまとい、秋の夜寒にたえやらで、枯れ木を集めて火を点じ、心地よげに目を閉じて当たりいたるのであったとのこと。

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