一つの出来事

宮本 百合子 完結 全2話 1.0万字 約21分 2002年1月2日 更新

一 二階の夫婦が、貸間ありという札を出した。これは決して珍らしいことではない。この湖畔の小村では、夏になると附近の都会から多勢の避暑客が家族連れで来るので、大抵の家は二間三間宛よぶんな部屋を拵えて、夏場に金を儲ける工夫をしている。六月も中頃になって、ニューヨークの激しい炎熱が、黒…
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初出 — 「大観」1919(大正8)年11月号

底本: 宮本百合子全集 第一巻(新日本出版社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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