7話 七
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神様は、赤い小鳥の話を聞いて、にこやかに、おうなずきになりました。
「神様。私もまた、不思議と赤い小鳥さんの様な、順序をとおって同じ時に、茲へかえり着きました。ただ、火の熱さと、水の冷たさに堪えられなかった相違だけで」
と、青い小鳥が云いました。
「私とて同じこと、どこまで行っても真白でふわふわと、頼り無い白雲のなかに、眼も体もやすめようとする所もなく、疲れはてて仕舞った時、ひとりでに私の首が下を向き、翼をやすめるに屈竟な黒く落ち付いた土の底が、はっきり見えましたので、急いで茲まで降りて参りました。すると、(どこまで掘っても土は真っ黒。あやうく息もつまり相で)とあえぎあえぎ昇って来た、黒い小鳥さんに逢いました」
「そうして、皆が一所にこうして、揃ったのでございます」
と四つの小鳥は、くちばしを揃えて、最後に神様に申し上げました。
「よく分った。では、どうだろう。折かく皆で仲よくなったのだから、もう、どの小鳥も、どこへも行かずに、四つの小鳥の、四つの特色を交ぜて、何か一つの合作をやっては」
「まったく私たちは、一つの色ばかりが、尊いと思われなくなりました。皆の色を調和させて、何を作ったら宜しいでしょう」
と四つの小鳥達は、しばらく考えて居りましたが、
「神様。私たちは、あなたの形に似たものが、作って見度くなりました。許し下さいましょうか」
と四つの小鳥はまた一度に、申しました。
「皆、よく気が揃うたなあ。宜しい、では早速はじめることにするがよい。私はそれに、人間という名をつけてやろう」
神様はまた
「先ず赤い小鳥よ。お前は人間の何になる」
とお尋ねになりました。
「私は人間の、愛に燃える唇と、誠を一ぱい盛った心臓になります」
と赤い小鳥は答えました。
「白い小鳥は何になる」
と神様が仰しゃいますと、
「行儀よく揃った歯と、健康な骨に」
と白い小鳥は云いました。
「黒い小鳥は何になる」
「はい私は、希望に光る黒髪と、しっかりした、足の力になりましょう」
「青い小鳥は?」
「神様。私は、青く澄んだ青い瞳と、広い額の蔭にかくれた、豊な智慧になりましょう」
これを聞いて神様は、さも満足気に、ぽんと手をお拍ちになりました。
「みんな誠によい思い付きだ。だが人間も、たったひとりつくられたのでは、生きて行くのに淋しかろうから」
と仰ゃって神様は、そこへ、二つの大きな壺と小さい壺とを、お出しになりました。