赤い鳥居

田山 花袋 完結 全5話 4,862字 約10分 2017年12月13日 更新

静夫はその高台のどんな細い道をもよく知つてゐた。そこを出れば坂がある。丘がある。林がある。その林は疎らで、下には萱や薄が生えてゐる。その薄の白い穂に夕日が銀のやうに光つて見えてゐる。さうかと思ふと、初夏の頃などには、浅い淡い緑がこんもりと丘を包んでそれが晴れた空に毬かなんぞのやう…
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初出 — 「令女界 第四巻第五号」1925(大正14)年5月1日

底本: 定本 花袋全集 第二十二巻(臨川書店) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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