姫柚子の讃

佐藤 垢石 完結 全1話 7,201字 約14分 2007年4月16日 更新

このほど、最上川の支流小国川の岸辺から湧く瀬見温泉へ旅したとき、宿で鰍の丸煮を肴に出してくれた。まだ彼岸に入ったばかりであるというのに、もう北羽州の峡間に臨むこの温泉の村は秋たけて、崖にはう真葛の葉にも露おかせ、障子の穴を通う冷風が肌にわびしい。私は流れに沿った一室に綿の入った褞…
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底本: 完本 たぬき汁(つり人ノベルズ、つり人社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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