『春と修羅』補遺

6話 駒ヶ岳

289字 約1分 2000年10月4日 公開

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弱々しく白いそらにのびあがり

その無遠慮な火山礫の盛りあがり

黒く削られたのは溶けたものの古いもの

 (喬木帯灌木帯、苔蘇帯といふやうなことは

  まるっきり偶然のことなんだ。三千六百五十尺)

いまその赭い岩巓に

一抹の傘雲がかかる。

  (In the good summer time, In the good summer time;)

ごらんなさい。

 その赭いやつの裾野は

 うつくしい木立になって傾斜(スロープ)もやさしく

 黄いろな林道も通ってゐます。

「全体その海の色はどうしたんでせう。

青くもないしあんまり変な色なやうです。」

「えゝ、それは雲の関係です。」

何が雲の関係だ。気圧がこんなに高いのに。

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