朝

田山 花袋 完結 全2話 9,920字 約20分 2004年7月21日 更新

一 家の中二階は川に臨んで居た。其処にこれから発たうとする一家族が船の準備の出来る間を集つて待つて居た。七月の暑い日影は岸の竹藪に偏つて流るゝ碧い瀬にキラキラと照つた。 涼しい樹陰に五六艘の和船が集つて碇泊して居るさまが絵のやうに下に見えた。帆を舟一杯にひろげて干して居るものもあ…
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底本: 短篇小説名作選(現代企画室) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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