東洋学人を懐う

10話 憲政の花実期して味わうべし

371字 約1分 2018年9月6日 公開

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 我が国の立憲政治は(あずさ)君等の力、大いに(あずか)って今日あるに至ったのであるが、しかし我が憲政の現状は決して完全なりとはどうしても思われない。しかし梓君等が他日の大成を期して創立された学校より出たところの第二の国民は、梓君の素志を継いで社会に活動し、真に憲政の花と実とを(まっと)うするのは、決して遠き将来で無いと我輩深く信じて疑わないのである。昨今商工業者が政府や政党に対して政治的の運動を始めたのは、従来国民に忘られておった、憲法上賦与せられたる権利を自覚した証拠である。かくの如く今日までは政治圏外に起っておったところの実業家が、真に国民の権利を自覚して選挙場裡(じょうり)に活躍したということは、大いに注目に値する現象である、畢竟(ひっきょう)かかる現象を見るに至ったのも、小野君等が憲政のために尽した努力に負うところ(すく)なからずというても(あなが)ち過言ではあるまいと信ずるのである。

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