欧米各国 政教日記

34話 第二、米国ならびに大西洋紀行の部 第三四、ヤソ教の僧侶ことごとく品行端正なるにあらず

435字 約1分 2012年10月21日 公開

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 米国にて聞くところによるに、ヤソ教の僧侶ことごとく品行端正にして信教篤実なるにあらず、その三分の二は内実はなはだ疑わしといえども、表面には厳然たる宗教家たる言行を示すをもって、世間一般に宗教家は品行端正、信教篤実なりと認定するに至る。かつ、世人は宗教家と道徳家とは同一の意義を有し、宗教家はすなわち道徳家なり、道徳家はすなわち宗教家なりと信ずるの風あり。ゆえに、一、二の不道徳者の宗教家中にあるときは、世人これを宗教の外に放擲して、決してその罪を宗教に帰せず。しかるにわが日本のごときは、宗教家に不道徳のものあればその罪を宗教に帰し、宗教と人とを同一視するの風あり。これ、他なし。西洋人は宗教をもってその国の宗教とし、日本人は宗教をもってその人すなわち宗教者の宗教とするの別あるによる。政教子曰く、宗教は道なり、一人の私有するものにあらず、人の心変ずるも道の変ずるにあらず、宗教者不道徳なるときは、その人宗教者にあらざるのみ。なんぞ、その罪を宗教に帰するの理あらんや。

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