15話 六月三日
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日本小説の方達と、私の二階でお話なさる。依然として分からない。ゼスチュアの巧みさ。お仕事から帰ってみると、まだお部屋は温くぬくもっている。千草からお夕食をとりよせて、野原さんと飲む。
ああ、これが、そのまま私達の自然な生活そのものであったならなあと考え、お顔を覗く。
八時ごろ加納さん見える。一つ部屋なので御一緒にお話する。中途で帰られた先生達の意地の悪い形容詞。ひどい人だ。感じない加納さんを送って、千草へ駆ける。
「愛しているからだよ」
それから、愛の交換。最後にゴツンと大きく背をたたかれる。
雨の中を追いつく。千草へ戻る。雑魚寝。
「なんでも話してね。僕になんでも話してね」
「頼りにしていい?」
「うん頼りにしてね」
「今夜は明るいね、いつも灯ついていなかったのに……」
ああ、幸せよ、永遠につづけ。逃げてゆくな……。