雨の玉川心中 01 太宰治との愛と死のノート

15話 六月三日

360字 約1分 2017年6月19日 公開

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 日本小説の方達と、私の二階でお話なさる。依然として分からない。ゼスチュアの巧みさ。お仕事から帰ってみると、まだお部屋は温くぬくもっている。千草からお夕食をとりよせて、野原さんと飲む。

 ああ、これが、そのまま私達の自然な生活そのものであったならなあと考え、お顔を覗く。

 八時ごろ加納さん見える。一つ部屋なので御一緒にお話する。中途で帰られた先生達の意地の悪い形容詞。ひどい人だ。感じない加納さんを送って、千草へ駆ける。

「愛しているからだよ」

 それから、愛の交換。最後にゴツンと大きく背をたたかれる。

 雨の中を追いつく。千草へ戻る。雑魚寝(ざこね)。

「なんでも話してね。僕になんでも話してね」

「頼りにしていい?」

「うん頼りにしてね」

「今夜は明るいね、いつも灯ついていなかったのに……」

 ああ、幸せよ、永遠につづけ。逃げてゆくな……。

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