21話 七月七日
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六月二十四日があまり嬉しかったので、とうとう傘をなくしてしまう。
あれから、幾度飲んで、朝を迎えても、ちっとも熟し切れない二人。こういうのは、一体なにかしら。
あんなにも泣いた夜があったのに、このところ多忙な仕事のせいかしら。
今野さんと東上。死ぬんだと思うと、あまり大勢の人に迷惑をおかけしない方がいいんだとも考えられて、出足も鈍る。
加藤さんと、宮城の草原に寝ころんでお話する。生き疲れ、貴女は再婚しなければいけない、なんて。まァ一度も結婚したこともないくせに――。
今日は月曜日だし、先週も留守中にいらっしゃっていたので、もしかするとお見えになっていらっしゃるかと思い、車を出ようとするトタン、“とみえさん”と呼ばれてふり返る。「飯田女史」と社員の方がみえる。公報が入ったので、これから御伺いしようと思っていたとの由。
「おそば召し上がりません? 美味しいし、第一いまどきめずらしいでしょう」と、川端の店へいく。つれづれのお話。この人も再婚しなければいけないと言う。
「今日は温和しいのね、サッちゃん、飲もうか」