48話 十一月二十三日
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斜陽のひとのお手紙に No をつける。信じて私に持たせておいて下さるお心はうれしい。
「さっちゃんの角が出るよ」と御冗談。
「五、六本生やそうかな」と読み出す。
「別に角も出ませんわ」
「カッコの中読んだ?」
「私生児とその母……こういうことは、今の女のひとには随分多い考え方だと思うわ。わたしだってそう思っているし、この斜陽が結局そういう人達の代弁になっているんじゃあない」
斜陽を御執筆のころ、わたしに良く似た考えの女のひともあるものだと思っていた。――よなかの二時。
“美しいもの”
古田さんが、何日か、酔い寝しながら、ブツブツと、
「僕がこんなに太宰のことを思っているのに、太宰は僕のことを思ってくれない」と。
修ちゃんと、伊馬さんと、お二人の会話。
いいお友達ね、羨やましかった。――太陽の如くいけ――って。
ひとに知られずに播いた一つの種の成長を眺めることの美しさ。