4話 柳原の福寿狸 柳森神社
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土製の小さき大小の狸を出す。神田柳原和泉橋の西、七百二本たつや春青柳の梢より湧く、この川の流れの岸に今鎮座します稲荷の社に、同社する狸の土製守りは、この柳原にほど近きお玉が池に住みし狸にて、親子なる由、ふと境内にうつされたる也。(お玉が池の辺開け住みうかりければやといふ。)親は寿を、子は福をさづけんと託宣ありしよりその名ありとなん。
この狸の形せる物は、玩具といはんより巳の小判、蘇民将来の類にて神守りの一つなりと思へり。(大正十四年五月『鳩笛』第三号)