新婚旅行

正宗 白鳥 完結 全2話 6,499字 約13分 2013年12月8日 更新

例年の如く、晩秋のこの頃は、黄ろい葉や紅い葉で色取られて、箱根の山は美しい。この山に限らない、何處の山でも何處の田舍でも、秋は美しいに違ひない。 晴れ切つた、風のない空に、烏が幾羽も浮んでゐる。 山中でも温かい日盛りの午後の二時頃。 一人の男と一人の女とが、宮ノ下の電車の停留所へ…
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初出 — 「中央公論 第四十一年第一号」中央公論新社、1926(大正15)年1月1日

底本: 正宗白鳥全集第十二卷(福武書店) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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