純粋に「日本的」な「鏡花世界」

谷崎 潤一郎 完結 全1話 1,418字 約3分 2018年11月4日 更新

正直に云つて、晩年の鏡花先生は時代に取り残されたと云ふ感がないではなかつた。先生の如く過去に極めて輝かしい業績を成し遂げた人は、いかなる場合にも心の何処かに晏如たるものがあるから、あまり淋しさうにはしてをられなかつたけれども、老後の先生が久しく文壇の主流から置き去りにされてゐたこ…
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初出 — 「図書 三月号(第五十号)」岩波書店、1940(昭和15)年3月5日

底本: 谷崎潤一郎全集 第十九巻(中央公論新社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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